上伊那8市町村対象の落語で楽しく学ぶ成年後見セミナー
行政書士:生島清身(天神亭きよ美)のページをご覧いただきありがとうございます。
令和5年1月25日(水)上伊那成年後見センター主催(受託者:伊那市社会福祉協議会)の令和4年度 成年後見セミナーで、
「楽しく学ぶ 落語で終活・成年後見制度」と題してお話させていただきました。
会場は駒ヶ根市文化会館 大ホール!1000名以上が収容できる大きすぎるホールです(^^;)(日程調整で空いている会場がたまたまここだったということかと、、)
対象は上伊那地域8市町村(伊那市、駒ヶ根市、辰野町、箕輪町、飯島町、南箕輪村、中川村、宮田村)の住民の皆様と、民生児童委員、社会福祉協議会職員、行政・福祉関係者の皆様ということでしたが、
成年後見制度をよく知らない、初めて聞くという方向けの内容でとのことでしたので、わかりやすくを心がけてお話ししました。
サンパチマイク(プロの芸人さんが好んで使用する高性能マイク)も完備された舞台で、まずはお母さんがあの世へ旅立つシーンから始まる創作落語「天国からの手紙」をお聴きいただきました。
広い会場にまばらに(!)座られた客席から要所要所で笑っていただいているのがしっかり伝わってきて、私も楽しく演じることができました。
落語のあとは高座から演台に移り、落語を思い返していただきながら「遺言書も大事ですが、それ以上に思いをきちんと伝えておくことが大切」そのために役立つのがエンディングノートです、と講義に入ります。
エンディングノートに「財産・相続」に関する項目がありますが、将来認知症の症状が出て財産管理が自分でできなくなることも考えられる、そのときの支援制度についてということで「成年後見制度」の解説に移りました。
「任意後見制度」は将来に向けて備えができて安心、後見人となる人を自分で選んでおける、希望する支援内容も決めておける、いろいろ良い面があるのですが利用者が非常に少ないのが現状、
その要因は、そもそも「任意後見制度」自体を知らないから?知ってたら利用したのに~と後悔のないように、まずは知っておくことが大切です。
そして「法定後見制度」について、後見人等は家庭裁判所が選任するので利用者側で選べないこと、令和3年度の選任割合をみると7割以上が専門職後見人であること、本人をよく知る身近な人が後見人等になったほうがより良い支援ができるのではという考え方がこの数年でてきていることなどお話ししました。
高齢になると周囲に手伝ってもらうことが多くなります。支援制度を使うかどうかにかかわらず、悔いのない自分らしい人生を送るためにも、こうしてほしいと思うことは早めに家族や周囲に伝えておくこと、そのためにエンディングノートを活用していただけたらと、人生最終段階の医療についても触れました。
一般の方は「成年後見制度」と聞くと、難しそう、またでいいやとなってしまうかもしれません。
私が創作した落語「天国からの手紙」には認知症のことは出てきませんが、人生の最終章や家族のことなど自然とお考えいただける内容で、この落語をきっかけに高齢者の周辺にある諸問題を楽しく学んでいただけたら本当に本当に嬉しいです。
実は、当日乗車したJR飯田線が木と衝突して途中で停止し(10年に1度の寒波襲来で前日に降雪したから?)、小枝の撤去や安全確認に時間を要して、結局予定時間より1時間半ほど遅れて会場入りとなりました。それでもギリギリ間に合って講演会は5分遅れのスタートで済みました。
衝突時は大きな音と車体の揺れでびっくりしましたが怪我人なく、乗客の皆さんは騒ぐことなく静かに待たれていて、車掌さんやかけつけた関係者の皆さん懸命に対応いただき、結果間に合ってセミナーは無事開催の運びとなり、神様には見放されてない!この一年も大丈夫だ!なんて思いました(^^)
翌日の長野日報に講演会のことが掲載され記事のコピーを送っていただきました。本当に有難いことです。関係者の皆様、手話通訳・要約筆記でもお世話になりました。ありがとうございました。
<生島清身(天神亭きよ美)のプロフィールです>
行政書士・社会人落語家
大阪市出身、2015年8月より東京都在住。
秘書業務、インターネット関連業務を経験後、41歳で不妊治療をスタート。仕事を休業し治療に励む傍ら着物好きが高じNHK朝ドラ「ちりとてちん」の影響もあり本格的に上方落語を勉強。繁昌亭落語家入門講座修了時に高座名「天神亭きよ美」を授かる。その後、行政書士試験に合格し行政書士事務所を開業。不妊治療を通して生命誕生の神秘に気づき、相続業務を通して本当に大事な物は何かについて考えたことを形にするべく遺言をテーマに家族や人生について考える落語「天国からの手紙」を創作。2011年より落語を交えた笑って学べる終活関連講演を各地で行い、近年「人生会議(ACP)」関連の講演依頼も増えてきている。
(過去に朝日・読売・毎日・産経各紙面、NHKニュースで取り上げられる)